add_theme_support('post-thumbnails'); ?>
西陣織の産地として、発展してきた京都西陣。
それぞれの家が仕事と暮らしに明け暮れるなか
それぞれでは解決できないことも出てきました。
「仕事に出ている間、保育をどうしよう」
「施設を出て、地域のなかで暮らしてみたいんだ」
「西陣で、居場所とか出番とか役割がほしいのだけど」
みんなの声をみんなで形にしたいから
1962年に建てた大きな家が「センターさん」。
2027年には、西陣会が建て替えを行います。
わたしたちは「まど」になって、西陣に新しい風を吹かせたい。
わたしたちは「どま」になって、西陣に出会いをつくりたい。
みんなが「生きててよかった」と思える西陣を、
みんなで育てていきたいです。
西陣で活動を行っていた同志社大学、日本基督教団西陣教会、日本聖公会復活教会、関西労働者伝道委員会、京都YMCA、京都YWCA。その若者有志の集いが1960年5月29日にひらかれ『任意団体 西陣会』が結成されました。
そして「西陣で働く人びとの福祉の増進を図るために、福利厚生や文化事業ならびに研究を行う」ことを目的として1962年に『財団法人 西陣会』が発足。『西陣労働センター』が竣工しました。当センターに集う青年たちがより明るい西陣をつくるグループとして『西陣友の会』が結成。地域の暮らしのなかで生じる課題に目を向けようと『西陣市民センター』へ改称しました。「労働」に限らず地域の人に目を向けた活動として『老人配食サービス「きずな」』がボランティアベースで開始。さらに、西陣をふくむ京都市を見すえた活動を展開するため『京都市民福祉センター』へ改称しました
一方で、活動の主体であった若者たちが父母となり『西陣学童保育所』『西陣児童館』が開館しました。子どもたちのなかには、障がいのある子どもたちもおり『家庭療育援助グループ「ピーポ」』、彼女たちの成長とともに『地域活動支援センターふらっと』が誕生しました。こうした活動は社会福祉そのものでした。財団法人を発展的解消し、1995年に『社会福祉法人 西陣会』が発足し、現在に至っています。
私たちは一人ひとりの人間がその人らしく生き、大切にされ、お互い助け合って共に生きていける社会を目指しています。
何よりも隣人を愛することによって平和と正義が確立されるという聖書の言葉を基盤とし、人間のかけがえのない価値と尊厳を守るために活動することを目的としています。1960年に西陣の地に小さな種が蒔かれ、1962年には同志社大学をはじめ多くの人の支えの結晶として建物が与えられました。それから今日に至るまで地域に根ざした働きは、その輪を広げています。
私たちは、本当の福祉とはこの社会が作り出すいかなる条件も人間の尊厳を損なってはならないという信念から生まれると考えています。持って生まれた能力も、収入の差も、民族や人種の相違も、信じている宗教も、性別も、人間の尊厳を冒してはならないのです。体の一部一部があってこそ、その体は生命の器でありうるのです。お互いを必要とし尊重し合い、力を合わせてよりよい社会の実現を目指す時、豊かな人間性が確立することを私たちは主張します。
2003年11月18日 社会福祉法人西陣会
深田未来生 元理事長